麗子微笑

麗子微笑


作家: 岸田劉生
カンバス・油彩
44.2×36.4
大正10年(1921)
重要文化財
東京国立博物館

岸田劉生(1891~1929)は、北方ルネサンスの感化を受けて草土社を主宰し、大正時代の洋画界に異彩を放った。
劉生は、愛娘をモデルに多くの麗子像を描いたことで知られている。
この作品は、その中でも良く知られた劉生の代表作で、8歳になる彼女を描いている。口角を上げて微笑むその表情は、レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》を思わせる。
 異様に大きなおかっぱ頭とそれに比べて奇妙に小さな手。そして毛糸の質感を伝えるほど精緻に描き込まれた肩掛け。
画面には、不思議な雰囲気が満ちている。
そうした印象は発表当時から指摘されたが、それこそが劉生のアヴァンギャルドな試みとして評価され、今日に至るまで人々を惹きつけている。
少々こちらを見つめているのか少し怖い・・・
ちなみに実際の岸田麗子さんは別嬪さん。

参考
コトバンク
麗子微笑像


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